~健康と要介護の間で起こる変化とは?~
「最近、歩くのが遅くなった気がする」
「以前より疲れやすくなった」
「外出する機会が減ってきた」
このようなちょっとした変化は、単なる「年齢のせい」ではなく、フレイルのサインかもしれません。
今回は、健康寿命を考えるうえで知っておきたい「フレイル」について、分かりやすくご紹介します。
フレイルとは、加齢などによって筋力や心身の活力が低下し、健康障害が起こりやすくなっている状態を指します。
簡単に表すと、
健康な状態
↓
フレイル
↓
要支援・要介護状態
というように、健康と要介護状態の「中間」に位置する状態です。
「フレイル=もう元には戻れない状態」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
フレイルの大きな特徴のひとつが、早い段階で適切な対策を行うことで、状態の維持や改善を期待できることです。
だからこそ、できるだけ早く自分自身の変化に気づくことが大切です。
フレイルは「筋力低下」だけではありません
フレイルという言葉から、「足腰が弱くなった状態」をイメージする方も多いかもしれません。
しかし、フレイルは身体だけの問題ではありません。
大きく分けると、
①身体的な変化
筋力の低下、歩行速度の低下、体重減少、疲れやすさなど。
②精神・心理的な変化
気力の低下や物事への関心の低下など。
③社会的な変化
外出する機会が減る、人との交流が少なくなるなど。
このように、身体・こころ・社会とのつながりなど、さまざまな要素が関係しています。
こんな変化はありませんか?
身体的なフレイルを評価する代表的な考え方では、
・体重が減ってきた
・以前より疲れやすい
・筋力が低下してきた
・歩く速度が遅くなった
・身体を動かす機会が減った
といった項目が用いられています。
例えば、
「以前は普通に歩いていた距離で疲れるようになった」
「ペットボトルのふたを開けにくくなった」
「外出するのがおっくうになった」
など、日常生活のちょっとした変化が、身体の状態を知るきっかけになることがあります。
※これらに当てはまるだけでフレイルと診断されるわけではありません。気になる変化が続く場合には、医療機関や専門職へ相談しましょう。
フレイルを防ぐために大切な3つのポイント
フレイル対策では、ひとつのことだけに取り組むのではなく、
「運動」「栄養」「社会参加」をバランスよく続けることが大切です。厚生労働省も、フレイル予防において食事、身体活動、社会とのつながりを重要なポイントとして紹介しています。
①身体を動かす
ウォーキングや体操、筋力トレーニングなど、自分に合った方法で身体を動かしましょう。特別な運動だけでなく、
「買い物まで歩く」
「階段を使う」
「家事をする」
といった日常生活の活動も大切です。
無理なく続けられることから始めてみましょう。
② しっかり食べる
高齢になると、食欲の低下などによって必要なエネルギーやたんぱく質が不足し、低栄養につながることがあります。
低栄養はフレイルにつながる重要な要因のひとつです。
「年を取ったから食事を減らした方がいい」と考えるのではなく、身体の状態に合わせながら、必要な栄養をしっかり摂ることが大切です。
また、「噛む」「飲み込む」といった口の機能を保つことも重要です。
③人とのつながりを持つ
意外と見落とされやすいのが、社会とのつながりですです。
家族や友人との会話、趣味、地域活動、外出など、人との交流を持つこともフレイル予防につながります。
運動だけではなく、
「外に出る」
「誰かと話す」
「好きなことを続ける」
ことも、健康を保つための大切な活動です。
「年齢のせい」で終わらせないことが大切
歩くのが遅くなった。疲れやすくなった。外に出なくなった。食事の量が減ってきた。こうした変化は、突然起こるわけではなく、少しずつ現れることがあります。
だからこそ、
「まだ大丈夫」ではなく、「今から出来ることを始める」という考え方が大切です。
フレイルは、健康と要介護状態の間にあるからこそ、早めに気づいて対策する意味があります。
毎日の運動・食事・人とのつながり。できることから少しずつ続けて、これからの健康につなげていきましょう。
株式会社Raunzでは、これからもリハビリテーションや介護の視点から、皆さまの健康づくりに役立つ情報を発信していきます。